陸運局で実際に見るのはここだけ|車検の検査ライン8項目
車検の検査ラインで実際に調べる項目は限られています。同一性の確認・外観・サイドスリップ・ブレーキ・スピードメーター・ヘッドライト・排ガス・下回りの8つ。それぞれ何を測るのかを順番に解説します。
検査ラインで見るのは、この8つだけです
法定24ヶ月点検は56項目ありますが、陸運局の検査ラインで実際に調べるのは おおむね次の8項目です。
| 順番 | 検査項目 | 何を見るか |
|---|---|---|
| 1 | 同一性の確認 | 車台番号・原動機型式が車検証と一致するか |
| 2 | 外観検査 | 灯火類、ワイパー、ホーン、発炎筒など |
| 3 | サイドスリップ | 前輪の横すべり量 |
| 4 | スピードメーター | 速度計の誤差 |
| 5 | ヘッドライト | 光度と向き(光軸) |
| 6 | ブレーキ | 前後の制動力・駐車ブレーキ |
| 7 | 排出ガス | 一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の濃度 |
| 8 | 下回り検査 | 足回り・オイル漏れ・マフラーなど |
車検に通るかどうかは、この8項目で決まります。
「点検56項目を全部やらないと通らない」が誤解である理由は、 こちらの記事で解説しています。
1. 同一性の確認
車台番号(車体に刻印された番号)と原動機の型式が、車検証の記載と一致するかを見ます。
数字の確認なので、整備でどうこうする項目ではありません。 ただし車台番号がサビや汚れで読めないと止められることがあるため、 場所を把握して汚れを落としておくと安心です。
2. 外観検査
検査員が車のまわりを歩いて確認します。 指示に従ってライトを点けたり、ワイパーを動かしたりします。
- ヘッドライト(ハイ・ロー)、スモール、ウインカー、ハザード
- ブレーキランプ、バックランプ、ナンバー灯
- ワイパーの動作とウォッシャー液の噴射
- ホーンが鳴るか
- 発炎筒があるか、有効期限内か
球切れは最も多い不合格理由のひとつです。出発前に一通り点けて確認しましょう。 発炎筒の期限切れも見落としがちです。
3. サイドスリップ
前輪がまっすぐ転がっているかを測ります。 装置の上をゆっくり直進するだけです。
基準は走行1mあたり横すべり量5mm以内。 足回りをいじっていない車で落ちることは多くありません。
4. スピードメーター
ローラーの上で40km/hまで加速し、そこでパッシングして合図します。 速度計の誤差が基準内かを見ます。
タイヤのサイズを変えていると誤差が出やすくなります。
5. ヘッドライト(光度・光軸)
ユーザー車検で最も落ちやすい項目です。
2024年8月から検査はロービームが基準になりました。 測るのは2つです。
- 光度:明るさが足りているか(1灯あたり6,400カンデラ以上)
- 光軸:光が向いている方向が基準内か
古い車はレンズの黄ばみやくもりで光度が落ちます。 落ちた場合の対処は光軸・光量で落ちたときの対処法にまとめました。
6. ブレーキ
ローラーに乗せてブレーキを踏み、制動力を測ります。
| 測る対象 | 基準 |
|---|---|
| 主ブレーキの制動力の総和 | 車両重量の50%以上 |
| 後軸の制動力 | 後軸重の10%以上 |
| 駐車ブレーキ | 車両重量の20%以上 |
| 左右差 | 8%以下 |
ここで重要な事実があります。 検査ではブレーキパッドの厚みを測りません。
見ているのは「止まる力が出ているか」だけです。 この点はブレーキパッド・タイヤの車検基準で詳しく解説しています。
7. 排出ガス
マフラーにプローブ(測定棒)を差し込み、COとHCの濃度を測ります。
| 項目 | 一般的な基準(普通車・ガソリン) |
|---|---|
| CO(一酸化炭素) | 1.0%以下 |
| HC(炭化水素) | 300ppm以下 |
年式で基準が変わります。 エンジンが温まっていない状態だと数値が悪化しやすいので、 検査前に十分に暖機しておくのがコツです。
8. 下回り検査
ピットに入り、下から検査員がハンマーで叩きながら確認します。
見られる場所は下回り検査で見られる場所で詳しく解説しています。
まとめ
検査ラインで見るのは8項目。 そのうちユーザー車検でつまずきやすいのはヘッドライトと排出ガスです。
初めての方は検査ラインの流れもあわせてどうぞ。
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